特徴: | ヒラはラテン名: Llisha elongata、俗称:ヘラ、ヘタレ、ヘータレ。ヒラの「ひら」は当然のごとく側偏(身体が薄い)して「平」である。体長70cm近くになって大きいのもあり、50~60cmの個体は1kgにもなる。ママカリと同じように、腹部は硬いうろこが発達しているが、尻びれの巾が広い(基底が長い)ことで、ママカリと区別る。ニシン科独特の青魚の風味があるのに、これがイワシなどよりも淡々として上品。また噛みしめると脂があるのかジワリと甘味を感じる。また塩焼きの味も出色。これも数ミリ感覚に切れ目を入れてから香ばしく焼き上げる。刺身に切ったものを立て塩にし、酢締めにするともいう。潮汁、煮つけの味もよく、切ったものを唐揚げなどにしてもうまい。卵巣、精巣も美味。産卵期は6月~10月であるが、ヒラが速く泳ぎ、行動規則が掌握しにくく、群体が小さいので、年間漁獲量は2000トンしかない。 |