特徴: | 中国泥貝はラテン名: Bullacta exarata、漢語俗称:泥螺。揚子江の河口付近や、上海の南の寧波の湾の甘い水の混じる泥底にいる巻貝の一種で、指の先ほどの大きさ。殻は透けるほど薄く、指で強くつまむとパリッと割れてしまう。身を守る必要のない、泥の中に潜んでいるので、泥貝と呼ばれるらしい。身もやわらかい。それが紹興酒、塩、砂糖、花椒の漬け汁に漬けてある。風味から察するに、いちど白酒のような強い酒に漬けているようであるが、いずれにせよ生に近いもので、外国人にとって、初めて食べる時は勇気がいる。塩辛いので、酒のつまみであるが、白粥のおかずとしては、塩卵や腐乳や漬物にならぶ。殻をつまんで、身のところをチュッと吸うと、殻からはがれた身が口に飛び込んでくるが、殻の一番奥に位置している黒っぽい腸(ワタ)は、泥の底の貝だから食べないほうが良いらしい。チュッと吸うときのチカラと指でつまむチカラの加減を調整すると、ワタの部分は殻に残ってくれる。サザエのつぼ焼きで、下手に身を引っぱると、殻の奥にワタが残ってしまう感じ。しかし、たまにはワタごと口に飛び込んでくる。コケのような味がする。味は、イカの沖漬けあたりが近い。 |